ライスビギンは、ライスパワーNo.11を配合したオールインワン。
もしこれでシミが消えたら嬉しいけど、そんな効果あるのかな?
結論としては、残念ながら無いです。
ライスパワーNo.11は肌が自分でセラミドを作れるようにしてくれる保湿成分です。お肌の調子は整いますが、できてしまったシミは消えません。
それなのに、「ライスビギンでシミを消したい!」という人が後をたたないのです。
むしろ、どうしてそんな期待をしてしまうのか、とても興味深いです。
ライスビギンの「くすみ」に対する効果とは
ライスビギンの公式サイトを何度も読み返してみたのですが、シミに効くという表現はいっさいありませんでした。
「くすみ」についてはありました。くすみに関しては、ライスビギンによって肌のトーンアップを図ることができます。
シミが出来てしまう肌は、たいていの場合はくすんでもいるので、シミとくすみは仲間のような感じがしますが違います。シミとくすみとではメカニズムが異なるからです。
シミの原因の多くは、紫外線の影響でメラニン色素が作られて肌表面に上がってきたものです。シミを消すには、できてしまったメラニンを消すか、または新たにメラニンを作らせないことが求められます。そんなことができるのは美白ケア化粧品だけです。
一方、くすみはというと、紫外線の影響で肌色が暗くなることはもちろんあるのですが、それ以外にも、肌の乾燥が原因で起こりがちです。乾燥した肌はキメが荒く、顔に影ができて、光をきれいに反射しないのでくすんで見えます。
ライスビギンによる保湿ケアで肌に潤いを与えることができれば、肌がピンと張って光をきれいに反射し、肌がトーンアップして見える効果も期待できるでしょう。
ここで注意しておきたいのは、いくら肌の保湿ケアをがんばってもシミは消えないということ。シミを消したい人は、保湿ケアだけでなく、美白ケアを取り入れる必要があります。
いかにも肌が白くなりそうなお米のイメージ
では、どうしてライスビギンでシミが消えるような感じがするのかですが、これにはお米のイメージが関係していると思います。
お米って、白くてとってもキレイですよね。
しかも、お米の産地の女性は美人が多くて、秋田美人なんて言われますからね。
それで、お米を食べていれば、白くてキレイな肌になれるような気がしてくるわけです。ましてや、お米から抽出した美容成分であるライスパワーNo.11なら、なおさらその効果も高そうに思えるわけです。
でも、秋田美人の肌が色白でキレイなのは、おそらくお米を食べているからではなく、日差しが強くないので、あまり紫外線を浴びないからでしょう。
お米を食べても肌は白くならないし、お米から作った美容成分をお肌に塗ってもやはり白くはならないでしょう。
肌を白くできるのは、紫外線対策か、または、紫外線によって作られるメラニンへのアプローチ(美白ケアなど)が必要なのですね。
美白効果のあるコウジ酸
お米を原料とする米麹から作られたコウジ酸という成分は、厚生労働省に認められた美白成分です。
コウジ酸を配合した化粧品には、コーセーのメラノショット ホワイトや三省製薬のデルメッドがあります。
コウジ酸は、お酒をつくる杜氏の手が白いことにヒントを得て開発されたそうです。こちらにはしっかりとした美白効果があります。
ライスパワーNo.11もコウジ酸もお米つながりなので、2つの成分のイメージが重なり、効果を混同してしまうことがあるかもしれませんね。
ライスフォースには美白もできる化粧品が!?
同じくライスパワーNo.11を配合している化粧品である「ライスフォース」というのをご存知でしょうか。
ライスビギンのライバルブランドといってもいいでしょう。
実はこのライスフォースには、美白ができる「美白パーフェクトセット」というのがあります。
なんだと! 同じライスパワーNo.11なのに、こっちは美白もできるのか!?
と驚かれるかもしれません。
でも、そうではないのです。
美白パーフェクトセットで美白ができるのは、ライスパワーNo.11の働きによるものではなく、いっしょに使う薬用美白美容液に配合されているビタミンCの働きによるものです。
美白効果のある化粧品をプラスすれば美白もできるのは当然ですよね。
ライスフォースの方が、「お米って、なんだか肌が白くなりそう!」というイメージを上手に使っていますよね。ビタミンC配合の美容液を使うのですから、その美白効果は本物です。ただし、お米の力で白くなれるような気分になるのとはうらはらに、実際には、ライスパワーとは直接関係のない美白効果だったりします。ライスフォースはオールインワンではないので時短には不向きですが、エイジングケア用のクリームもあり、じっくりとシワやシミ対策をしたい人には向いているかもしれませんね。
まとめ
ライスビギンでシミが消えるかといえば、消えません。
その理由は、ライスビギンに美白効果を持つ成分が配合されていないからです。
できるのは、保湿による肌のトーンアップまでです。どうしてもシミを消したいという人は、ライスフォースの方式が参考になるでしょう。
つまり、ライスパワーNo.11配合のライスビギンにプラスして、美白効果のある他の化粧品をいっしょに使うのです。
ライスビギンでお肌の土台づくりをしながら、できてしまったシミ対策は他の化粧品にまかせましょう。
これが、ライスビギンを愛用しながらシミを消すための、現実的な選択肢です。